書く。口にできないから。　　　　　　　　　　　　　　　　

我の中学では中１の夏に必ず運動部かブラスバンド部に入らなければならなかった。
運痴の我にはかなり辛い話である。
部活を決めるのはかなり迷った。
運動はしたくないのでブラスバンド部に入ろうか？
でももう音楽はやり飽きてるしなあ…
野球やりたいし野球部に入ろうか？
でも野球部に入るとカントリー走らされるっていう噂もあるし…
（注：「カントリー」とは校舎の周りのアップダウンの激しい山道のことである）
そこで白羽の矢が立った（立たせた？）のがテニス部である。
うちのテニス部は当時は特に目立った成績もあげておらず、
練習が厳しいという話もない。
中学で軟式テニスをしている兄貴と同じことするのもなんかなあ、とか思ったりしたが、
まあ新しいこと始めるのもいいかと思い入部。
ホントにそんな軽い気持ちで我はテニスを始めた。
そのときは自分が全国大会に行けるなんて夢にも思わなかった。

夏休みに入った。
夏休みなんだからそれなりに部活があるんだろうと思っていた。
しかし、夏休みの練習予定表を見てみると…
夏休みの最初のほうに練習が４日ほどあるだけで後はなし！！
これには普通にビックリした。
その練習内容も初心者向け（初心者なのだが）のグリップを教えてもらって、
あとはひたすら学校の前庭でボールをついて走ったりするといったもの。
この４日でまともにボールを打った記憶もない。
まあ楽なら楽でいいやと嬉しく思いつつ夏休みの練習は終了。

練習はなくなったが、長い夏休みを無為に過ごすのもなんだし、
我はテニスの教則本を買って素振りをして過ごした…
なんてことはモチロンなくて、
田舎のもやしっ子の我はクーラーの効いた部屋でダラダラと夏休みを過ごしたのであった。

ところでテニスを始めるにあたって、
学校でラケットを大量購入する機会があったと思うが、
我はそのときにはラケットを買わず、
後日テニスショップで初心者にオススメのものを教えてもらって買った。
そのときのラケットがプリンスの「なんとかサンダー」。
とにかく腕力０の我は軽いやつを買ったのだ。
ちなみにその後も我はずっと軽いラケットを使っている。

次回は夏休み明けたころからの話を書きます。



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