書く。口にできないから。　　　　　　　　　　　　　　　　

暑かった夏休みが終わる。

（…というか実際ハードコートの上は暑い。４０℃近くなることもざらである。

今思うとあんな暑さの中で運動してよく死ななかったな、自分。）

我は夏休みに失った信頼（参照： http://blogs.yahoo.co.jp/u3098310/38970056.html ）を取り戻すべく

今まで以上に力を入れて部活に取り組んでいた。

新人戦も近づいてきていたので、試合形式の練習も増えていた。

そんな中、我は同じ市から通っていたＴＢと組んでダブルスの練習をしていた。

そしてなんと！もともとテニス経験者だった二人のペアを撃破したのだ。

当時としてはこれは大金星。

これはいいアピールになったに違いない。

我は少し自信をつけるのだった。




そして１１月がやってきた…




我は顧問の先生に肩を叩かれる。

そして突きつけられた紙に書いてあったのは…

「解雇」の二文字

…なんてことはなく、新人戦の要綱だった。

そう、見事我は新人戦のメンバーに選ばれたのだ！

運痴の我がレギュラーになれるなんてテニスを始めた頃は夢にも思わなかった。

そして８人のメンバーで勝利を目指していっそう練習に励むのだった。



ここでテニスの団体戦のルールについて説明しておこう。

メンバーに登録されるのは８人。

その中からシングルス１，２，３、ダブルス１，２をメンバーの重複なしで決めて（補欠１人）、

３本以上とった方が勝利、というルール。

某テニス漫画のように１つのコートで１試合ずつやるということはなく、

３コートとか５コートとか使って同時進行で進める（広島は参加校が少ないからかな？）。

１回戦は全ての試合を行うが、２回戦以降は勝利校が決まったらその時点で終了。

まあ大体こんな感じ。



そしてついに新人戦の日がやってきた。

新人戦は広島広域公園のテニスコートで行われた。

我たちのチームの１回戦の相手はＳ中学。

我はＭと組んでダブルス２で出場することに。

我は愕然とする。

相手のペアの一人はレフティだったのだ。

うちの中学にはレフティの選手がおらず、当然レフティと対戦するのは初めてだった。

これはかなり厄介。

なぜなら右利きの選手とは球の回転が違うからだ。

相手のサーブをことごとくレシーブし損ねる我。

打開策も見出せず、気がつけば６－０で敗北…

１ゲームも取れなかった…おかげでなんかレフティがトラウマになり、

以降どんなザコい相手でもレフティというだけでちょっと気後れしてしまうようになる。

チームの方もシングルス１、２が勝利を収めたものの、

シングルス３、ダブルス１、２が負けて１回戦敗退となった。

信じられなかった。

あれだけ練習してきたのに負けたことが。

悔しかった。

この気持ちはチームの誰もが抱いただろう。

だからこそ我たちは這い上がっていけたのかもしれない。




ちなみに我はそのときダブルスで個人戦にも出場していたのだが、

こちらも３回戦で敗退。

ペアを組んだＴＢは後に中国地方のランカーにもなるようなやつだったので、

我なんかと組んでもらって悪かったなあと今でも思う。

まあヤツは親友なんでそんなこと思ってないとは思うけどね。





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