父親が
滋賀にスキーに行くというのでついていった。
えらい天気だった。
ひどい時には10m先も見えないような吹雪だった。
積雪170センチとか。
小さい頃からスキーに連れて行かれてたということもあって、スキーはそれなりにできる。
だけどパラレルターンとかできないパーフェクトボーゲンスキーヤーで、上級コースとか怖くて行けない中級者。
兄貴は小さい頃からバシバシ上級者コースに行ってたのに。
自分で言うのもなんだが、僕は何でもそつなくこなすことができると思う。
だけどそれは全て中級の域を出ない、上級以上にはたどり着けない。
「器用貧乏」というやつだ。
何でも出来すぎて、何も出来ないように感じる。
そのおかげで大学入ってからも何かやろうという気にもなれず、
結局部活とかサークルを何もやらずに過ごしてきた。
「どこかに一点他の者より秀でている部分が、自分にはまったく見当たらないような気がするのである。何もかもがこぢんまりとまとまって、平凡で、おもしろくも何ともない人間だと思うのだった。」マーフィーが
いやな感情で頭がいっぱいのとき、何も考えないで窓をみがいたり、スポーツに熱中したり、好きな食べ物を食べたり、肉体労働をしたりしてごらんなさい。頭の中がすっきりしてきます。と言っているから親について行ってみたものの、スキーは失敗だった。
昔のことを思い出してしまう。
3年前、
2回目の大学受験が無事終了し、僕は友達が企画した日帰りスキーツアーに参加した。
そのメンバーの中に、当時付き合う前だった彼女もいた。
僕はその日彼女に告白するつもりだった。
一か月以上連続で夢に彼女が出てきた時もあった。
受験終わるまでは社交辞令的な事以外で話しかけたりしないでおこうと思っていたのに、
センター試験が終わったばかりのある日、我慢できなくなって、
途中まで帰り道が一緒であることをいいことに「一緒に帰らん?」と誘ってしまったりもした。
まあ要するにめちゃくちゃ好きだった。
彼女はスキー初心者で、誰かがついていないといけなかったので、
僕はその日ずっと彼女と一緒にいた。
告白はできなかった。
僕はヘタレだった。
夜、家に帰ってから告白できなかった自分の馬鹿さ加減を思って泣いた。
リフトに乗ってボーっとしてるとどうしても昔のことを考えてしまって。
いっそのこと雪の白さに溶けてしまいたいと思った。
普段は出さないようなスピードで滑っていって思いっきり転んでみても溶けることはできなかった。
大学に入ってからなんやかんやあって付き合い始めて、
2年経つ前に別れ話をされて、引き留めて、
7ヶ月後にまた別れ話をされて、また引き留めて、
それから4ヶ月後に、結局自分から身を引いて。
今もまた自分の馬鹿さ加減を思って泣いている。
別に「楽しかったあの頃に戻りたい」なんて思っていない。
僕は僕だから、結局同じ結果になるんだろうと思うから。
むしろ「ヘタレはヘタレらしくしてればよかったのに」と思う。
僕と付き合っていなければ彼女はもっと楽しい大学生活を送れていたのに、
僕みたいなやつと付き合わせてしまったせいで彼女の大学生活を狂わせてしまったのだと思うと
申し訳なくて申し訳なくて仕方がない。
せめて最初に別れ話をされたときにすぐに別れていればよかったのに、
僕のわがままで1年近くも引き延ばしてしまった。
本当にごめんなさい。
もう彼女もこのブログ見てないんだけれど。
なんでこんなこと書いてるんだろ…
自分キモい、女々しい、死ねばいいのに、死ねばいいのに。
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次行け、次。