書く。口にできないから。　　　　　　　　　　　　　　　　

「ドラえもんの道具で使いたいものは何ですか？」

というありきたりな質問をしてみる。

「タケコプター」で電池切れに戦々恐々としながら空を自由に飛ぶのもいいだろう。

「どこでもドア」で色んな国に不法入国するのもいいだろう。

「タイムマシン」で過去に戻って万馬券を当てるのもいいだろう。

「ほんやくこんにゃく」を普通に豚汁の具にするのもいいだろう。

「桃太郎印のきびだんご」で気になるあの娘を従順なペットにするのもいいだろう。

「もしもボックス」で「もしもピアノが弾けたなら」と願い、想いの全てを歌にするのもいいだろう。

「グルメテーブルかけ」で普段はめんどくさくて作らない魚料理を食べるのもいいだろう。

「スモールライト」を巨乳の女の胸に当てて貧乳化させるのもいいだろう。

「ビッグライト」をペニーに当てて彼女にレインさせるのもいいだろう。

「どこかな窓」で「僕の運命の人はどこかな？」と尋ねて、無反応にorzとなるのもいいだろう。



しかしそんなものは今の僕は欲していない。

今僕に必要な道具は

「石ころぼうし」

だ。

「石ころぼうし」で存在感を消せば、他人の目におびえることなく大学に行ける。

知り合いにも会わない。

授業にも出られる。

帰り際に可愛い女の子のおっぱい揉んでも気付かれない。

マジで「石ころぼうし」が欲しい。

大学行けない。

「え？何？お前、自分がそんなに存在感あるとでも思ってんの？自意識過剰乙ｗｗｗ」と言われればそれまでだが、

存在感が０．１でも嫌だ、０になりたい、路傍の石以下になりたい。

そしたら講義の授業くらいは出られる。

ドラえも～ん！「石ころぼうし」出してよ～！



・・・「石ころぼうし」だけじゃダメなんだけどね、ゼミとかが乗り切れない。

頭ではそれなりに考えてるけど、それを口に出せない僕に必要な道具・・・それは

「きくんだぁ」

である！

「ドラえもん」じゃなくて「タルるートくん」である！



そんな感じで大学行ける気どころかこの先生きていける気すらしない。

もうなんでもいいから誰か助けて。

自分でなんとかしようとせずに誰かを頼ろうとするあたりダメ人間だよね。

消えろよ無能。