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卒業生は出て行き、入学生は引っ越してくる季節。
僕が住んでるアパートにも最近は引越しの作業音が響く。
隣の人も何日か前に引っ越したらしく、
今日は新しい人が入居するらしい作業音が聞こえた。
やがて静かになったと思ったら、一時間ほどしてうちのインターホンが鳴った。
荷物が届く予定もないし、どうせ新聞か宗教だろうと思いつつドアをガチャ。
立っていたのは若い女の子だった。
新聞の勧誘ならおっさんやおばちゃんだろうし、
宗教の勧誘ならもっとそれっぽい雰囲気を感じるだろう。
となると何だ?
デリヘルか?
しかしそんなものを頼んだ覚えもないし、
趣味でデリヘルのチラシをコレクションをしているものの実際に頼んだことはない。
そもそも清楚そうなその子のたたずまいはそういうものとは対極に位置するように見受けられる。
「あの…」
僕が混乱しているとその女の子が口を開いた。
「隣に越してきた○○です。引越しのご挨拶をしに伺いました」
引越しの挨拶…
僕が引っ越してきた時は特に挨拶とかしなかったなあ。
近所付合いの希薄なアーバン・ライフにおいてそんなものは不要だと思って。
自分がそんななので、隣に越してくる人も挨拶なんてしに訪れるとは思っていなかったが。
「あ、それはご丁寧にどうも…」
とっさに僕の口から出たのは、決まり文句のようではあるが、人生初の言葉であった。
なんとはなしに滑稽さを感じてしまい、頭は冷静さを取り戻していた。
改めて挨拶をしに来た女の子を見る。
メガネ…有り
髪の色…黒
髪の長さ…セミロング
身長…抱きしめるとすっぽり収まりそうな感じ
なかなかの戦闘力だ。
ザーボンさんの旧型スカウターだったら測定しきれずに爆発していたかもしれない。
しかし、これはあくまで引越しの挨拶だ。
僕と彼女はただの隣人としてすれ違う時に会釈をする程度の関係になるのだろう。
そのことを少し残念に思っていると、彼女が再び口を開いた。
「あの…大学生の方ですか?」
まだ話は続くのかと僕は驚き、そして些か興奮もしていた。
「ええ、京都大学の五回生です。○○さんは新入生ですか?」
自分としてはそこそこスラスラと言葉が出たように思う。
「はい、新入生です。じゃあ私の先輩ですね。あ、別に敬語じゃなくてもいいですよ」
自分と同組織に所属するものだとわかって、彼女は少し緊張を解いたようだった。
それから少し他愛もない世間話をした。
それとなく彼女の故郷等の個人情報も聞き出した。
何分ほど話し込んでいたかわからないが、僕にはかなり長く感じられた。
「あ、すっかり話し込んじゃいましたね」
彼女にもそう感じられたのだろう、そう言って微笑み、
「じゃあ逆隣の人にも挨拶しに行くので、これで失礼します」
と言った。
「うん、じゃあ本当にわざわざどうも」
話が終わってしまうのを僕は少し惜しく感じた。
話してる印象もよかったし、メガネだからだ。
「あの…」
彼女は少しうつむいて、
「京都のこととかまだわからないんで、また教えてもらってもいいですか?」
と尋ねてきた。
僕は言った。
「だが断る」
エイプリルフールのネタって難しいよね!
ちなみに隣の女の子が引越しの挨拶に来たってのは嘘。
つうか隣に女の子が引越してきたってのが嘘。
むしろ隣の人が引越して行ったってのからして嘘。
「隣に女の子が引越してきて、引越しの挨拶で知り合って、作りすぎたきんぴらごぼうをおすそ分けしてもらえるくらいに仲良くなる」
という妄想を僕がしているのは本当。
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エイプリルフールはたまに嘘のような本当の話が転がっているので困ります。